
2023/1/1
委員長あいさつ
アイシンに集う仲間が幸せを実感できる未来をめざして
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- 執行委員長 神谷 孝雄
明けましておめでとうございます。新しい年を、新たな想いと決意でお迎えのことと思います。本年もよろしくお願いいたします。
昨年を振り返ると、コロナ禍からの世界的な経済活動再開に伴う需要回復と、ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー・食料の供給体制の不安定化が重なり、急激なインフレが世界的に進行しました。日本では、低金利政策が継続、海外との金利差の影響で急激な円安が進行し、エネルギー費・食料品などの輸入コスト増も相まって、物価上昇が続いています。
自動車産業では、CASE・MaaSやCN・DXを巡る動きは依然加速する中で、各社のEVモデル数も増加しており、BEV(バッテリー式電気自動車)の販売比率は大幅に上昇しています。一方で、半導体などの部品供給不足により、稼働調整が未だに続いており、経営環境は不透明感を増す状況です。
その様な環境の中で、アイシンは経営理念である「“移動"に感動を、未来に笑顔を。」を届けるため、「アイシングループ2030」を掲げ、社会課題に向き合い「電動化への対応」と「成長領域へのシフト」の加速に向け、ソリューション型商品を拡充し、社会課題の解決に貢献していくなど、企業競争に打ち勝つための様々な施策が本格的に進められています。
こうした環境を正しく認識し、意識と行動を変革させていかなければ、真の競争力を築き上げる事はできません。企業労使が永続的に発展していく為にも、皆さん一人ひとりが意識を変え、行動を変えていくことこそが、「企業の発展と従業員の幸せ」に繋がっていくものだと確信しています。
アイシンに集う全ての仲間が“アイシンで働けている喜び"を実感できるよう、本年も組合活動を実践していきますので、更なるご理解とご協力をお願い申し上げます。
「安心・安全な職場環境の実現に向けて」
「安心・安全な職場環境の実現」を目指し、労働組合としても様々な活動を進めていますが、災害発生状況はSTOP6災害も含め依然高止まり傾向にあり、災害発生要因の多くは、作業中の「焦り」や「不安全行動」が起因となる、“ルール不遵守"による災害です。
安全確保に向けては、一人ひとりが災害を「出さない」、「出させない」という強い意識を持ち、ルールを守る大切さを敷地内で働くすべての仲間に伝えていくことが重要と考えています。
今後も、労働組合主体の現場点検活動を行いながら、災害に繋がりかねない行動の撲滅や危険感受性の向上が図られるような啓発活動に取り組み、明るく元気に“いってきます"で一日が始まり、“ただいま"で一日が終わる幸せな生活が生涯続くように、安全の確保に向けた取り組みを行っていきます。
加えて、部品供給不足により減産が余儀なくされる環境において、今後、挽回生産になることで、慢性的に高負荷生産が続いている職場やグループも含めた人手不足への対応など、職場運営に不安を抱える状況も懸念されることから、適切な労働時間管理など、ワークルール遵守にも注視していきます。
「環境変化に対応できる真に強い人・職場づくり」
答えのない難しい時代を勝ち抜くためには、組合員一人ひとりが意識や行動を変えていかなければならないことから、昨年の春の取り組み以降、“チャレンジに向けて一歩踏み出す人・職場づくり"の実現に向け、各支部労使が主体となり、取り組みを進めてきました。
課題解決に向けては、チャレンジ面談における運用面の課題、業務改廃や人材育成、非正規社員の定着率の問題など、各支部労使で優先順位を決めて取り組みを進める中で、各支部の共通課題にもなることから、成功事例や苦労したことを4社労使で共有することが、今後の課題解決のスピードを速めることに繋がります。
労働組合として、連合体組織としての強みを最大限活かすことを強く意識して活動を進めていくとともに、職場役員や組合員の皆さんとの対話を通じながら、職場が抱える問題点や課題の解析を行い、労使懇談会などを通じて課題解決に向けた取り組みを進めて参ります。
また、今春の取り組みにおいても、社会情勢や職場課題を踏まえた賃金要求や、職場の頑張り、資源高・減産影響など様々な要素を総合的に勘案した年間一時金の交渉と併せて、職場で働くすべての仲間が、より一層の意欲や活力を持って日々の業務に邁進できる環境を求め論議していきます。
「住みよい社会づくりに向けて」
組合員の「生活の安心・安全の実現」や「将来不安の払拭」のためには、税制や社会保障、地域の困りごとなど各級議員を通じて改善に繋げる活動が必要不可欠です。
特に、2050年のカーボンニュートラルへの対応に向けては、「自動車の電動化の普及促進」や「業態転換の支援」など、企業労使の取り組みだけでは解決ができないことから、国政・県政・市政それぞれの場で、私たちの職場の声を代弁できる、仲間の活躍が重要です。
そのためにも、2023年4月に行われる、統一地方選挙の愛知県議会議員選挙には、2期8年県政の場でご活躍いただいた「しまぐち忠弘」さんの後任として、現在安城市議会議員としてご活躍している「稲垣たいぞう」さんを、新たにアイシンの代表として推薦決定するとともに、安城市議会議員選挙には、2期目に挑戦する「守口しょうじ」さんと新人候補として「沓名みゆき」さん、豊田市議会議員には、3期目に挑戦する「ひあて浩介」さんを推薦決定いたしました。
また、7月に行われる中間地方選挙には、刈谷市議会議員として4期目に挑戦する「中嶋よしゆき」さんを推薦決定しております。
安心して暮らすことのできる社会の実現には、推薦候補者全員を県政・市政の場に送り出さなければなりません。皆さんの絶大なるご理解とご協力、ご支援をお願いいたします。
大変厳しい環境を乗り越えていくために、今後も様々な会社施策が進められることが予測される中、従来以上にカウンターパート機能を発揮することが大切です。変化の激しい環境だからこそ、組合活動の原点である「職場に軸足を置いた活動」を着実に実践していきます。
最後になりますが、本年も安全と健康に十分ご留意され、組合員とご家族の皆様、アイシンに集う全ての仲間にとって素晴らしい1年となることを心よりお祈り申し上げます。
執行委員長 神谷 孝雄 2023年1月吉日